オフィスカノン まがいまさこ 馬養雅子

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理屈じゃない、けど
落語家・立川志の輔さんの『志の輔らくごのごらく(1)<はんどたおる><死神>』というCDを聞きました。
古典の「死神」はもちろん楽しませてもらいましたが、新作「はんどたおる」は大いに笑わせてもらいつつ、ファイナンシャル・プランナー(FP)として考えさせられることもありました。

「はんどたおる」というのは、スーパーで2000円以上買い物したときの景品。それをもらうために必要のないものまで買ってきた妻を夫が非難するのですが、夫のほうも、自分の買い物を正当化するためにおかしな理屈を言いだし、そこへさらに別の人物があらわれ・・・という内容。
どこにでもありそうな夫婦の会話なのですが、「こういうことってあるよね!」と思わずにはいられません。男女の金銭感覚の違いが面白く、かつ鋭く表現されていました。

景品やポイントのためによけいなものを買ったり、「○○を買ったと思えば××を買うくらいなんでもない」といった、一見正しいような、でも理論的には間違った判断というのはよくあります。難しく言うと、人間の判断は必ずしも経済合理性に基づいているわけではない、ということですね。

経済学でも最近、こうした人間の心理を探求する「行動経済学」「行動ファイナンス」という分野が注目されています。
例えば、
「2万円を与えられたあなたが必ずどちらかを選ばなければならないとしたら、どちらを選ぶか。
A:確実に得られる5000円
B:確率25%で2万円を得るが、確率75%で何も得られない」
といった設問に対し、多くの人はどちらを選ぶか、その結果から判断されることは何か、といったことを研究するのです。

これまでの経済学は、投資などに際して、人は経済合理性に基づいて判断することを前提にしてきましたが、行動経済学は、「常に経済合理性に基づいて判断するわけではない」人間の心理を探求しようとする学問です。

私は以前から「当たる確率が限りなくゼロに近い宝くじを、なぜたくさんの人が買うのだろうと」と不思議に思っていたのですが、最近読んだ行動経済学の本『人生と投資のパズル(角田康夫:文春新書)』の中に、「非常に低い確率が過大評価される傾向があることがわかってきた」と書かれていて、大いに納得がいきました。

FPとしては、いつも理屈として正しいことを言ったり書いたりしがちですが、「理屈じゃない判断をするのも人間だ」ということを常に頭に入れておかなきゃいけないなー、と感じました。その一方で、知識や経験がないために経済合理性に合わない判断をしている人たちに対して「そうじゃないんですよー」と言ってあげることも必要かなと思います。


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